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認知症になるとどのように脳が変化するのか

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 今日は私が親の認知症介護をする中で勉強した「脳の仕組み」についてお伝えします。認知症という病気は記憶が無くなっていったり、人格まで変えてしまうわけですが、これは個々の性格のせいではなく、脳の変化という要素が大きいのです。

 どうしても、我々一般の人は認知症の方が感情を爆発させた場合(感情を抑えられない場合)、人格のせいだと無意識に思っています。そうではなく、脳の変化のせいなんだということを知ることは非常に大事です。

 認知症の関して、「記憶力が低下する脳の仕組み」と「感情を抑えられない脳の仕組み」という2つのテーマで説明していきます。

記憶の「引き出し」

 認知症に関して、脳を「タンスの引き出し」に例えてみると分かりやすいです。人間は年を重ねるごとに、「記憶」は脳の「引き出し」にしまわれていきます。通常は短期記憶を保存すべき情報なのかを選別をして、それを長期記憶として前頭葉や側頭葉などに保存するのですが(タンスの引き出しに入れる)、この流れが遮断され、短期記憶の情報が上手く処理できなくなっているのが認知症の方の脳です。

 つまり、認知症により「海馬の機能」が弱くなって短期の記憶を上手く処理できないことが原因です。海馬(大脳辺縁系)は短期記憶を担当しているのですが、このフィルターを通った情報が長期記憶へと変化していきます。ですので、海馬の機能が弱い認知症の方は最近の記憶が曖昧(記憶力の低下)になるわけです。

 しかし、遠い過去の記憶(引き出しに既に入っている記憶)は認知症になっても比較的長く保存されています。匂いや音楽などで過去の記憶が蘇ってきたことはありませんか?認知症の方は最近の出来事よりも過去の出来事を覚えている人が多いのですが、例えば昔聞いた曲を聴いてもらって、その時の記憶を引き出すことで脳を活性化させようとする音楽療法があります。

感情を抑えられない理由

 感情を担当しているのは大脳辺縁系、感情を抑える役割があるのが大脳新皮質(人間のような高等動物が持つ)です。例えば人が怒る場合、この大脳辺縁系が暴走しているわけですが、大脳新皮質が動き出すまで続きます。

 認知症の人はどうなのか。アルツハイマー型認知症の原因物質だと言われているタウ(タンパク質)が大脳辺縁系、大脳新皮質の細胞を壊し、それゆえ怒りを抑えられなくなったりするわけです(脳の器質的変化)。

 では、どうやって記憶力の低下を防いだり、感情のコントロールをすれば良いのだろうか?もちろん、既に脳の神経細胞が死滅している場合(脳の器質的変化)にはコントロールすることは難しいのですが、予防策として出来ることは「できる限り現役を続けること」だと私は思っています。それにより脳を使い続けることが大切です。

 高齢者は60歳で引退という話はもう古い。80でも90でも現役が続けられる環境があるのなら、あえて引退することはないだろう。現役を続けるということは、生活のためだけでなく、他人に頼ることなく、生涯自立し、より充実した老後の生活をするために必要です。周囲は、60歳という区切りを捨て、生涯現役でいられるように、サポートしていかねばなりません。

現役を続けることのメリット

〇仕事をする中で人との会話が脳を錆びさせない

〇自分の人生と生活に自信と意欲がわく

〇責任感が脳を緊張させる

〇孤独にならない

 以上のように、現役を続けることがいかに大切で、脳にとって良いかが分かります。高齢者の脳活なくては、認知症患者は増え続ける一方だろう。その老化を進めるか、遅らせるかは本人そして周囲の努力次第です。

[参考記事]
「認知症のサプリメント「フェルガード」は母に効果があった」

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