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認知症入居者のオムツ交換に苦労したが、ある方法で即解決

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今回は特別養護老人ホームに入居されているTさんについて書きたいと思います。
Tさんは70代後半で要介護度3のアルツハイマー型認知症の男性です。
普段、Tさんは嫌なこと(水分補給や入浴など)はご本人のペースでしかされない頑固な側面があります。
足腰に関しては手引き歩行で歩くことは可能で、気分の良い時には職員と一緒に散歩をされることもありました。

しかし、Tさんはトイレ関連での拒否感が強く、
①トイレ誘導しても強く拒否すること
②夜間は陰部にパットを巻いた上からオムツをしていましたが、オムツやパットを交換をさせてくれないこと(特に寝ている間に交換しようとすると怒る)。
そして、寝ている間に自らオムツやパットを外してしまい失禁をしてしまうこと
に私たち職員はたいへん苦慮しました。
トイレ誘導ができる方になぜオムツ?と思われるかも知れませんが、トイレ誘導の時に大声で怒鳴って暴れることが多く、数少ない男性職員がいる時になんとか1、2回のトイレ誘導を行うという状態だったので、どうしてもオムツにせざるを得なかったのです(オムツの交換も男性職員が多少強引に行っていました)。
女性職員に対しては蹴ったり叩いたりして、介助ができる状態ではありませんでした。
ご本人は相手に怪我をさせるつもりは無いのかも知れませんが、体が大きいこともあり、女性職員は青あざができることなんてことは頻繁にありました。

上の2つの問題点を解決するためにしたこと

①のトイレ誘導を強く拒否することの対策として夜間はポータブルトイレの使用をやってみましたが、ポータブルトイレをトイレとして認識できないようで「俺の部屋にこんなものを置くな」と一晩中訴えるようになりました。
そのせいでTさんは眠れなくなってしまったので中止しました。
今もトイレ誘導に関しては試行錯誤中です。

②のオムツやパットを交換させてくれないことに関しては「あまりにもオムツやパットの使用感が悪過ぎてこれ以上人に触らせるともっと不快になる」とTさんが考えていると思ったので、寝ている間にオムツの巻き方を変え使用感を良くするための工夫をしました。
しかし、オムツの巻き方を変えても使用感が良くないのか、交換への拒否感は変わりませんでした。


そこで、職員同士でこの入居者様の話し合いを行った際、夜勤をして間もない新人職員が
「夜間だけでもリハビリパンツというのはダメですか?そのほうが寝ておられる間に前のパットだけ変えられてTさんもオムツよりラクじゃないですか?」と言いました(「前のパット」とはいわゆるチン巻きと言われるパット)。
私たち先輩職員は「ダメということはないけど普通日中からオムツをしている方に夜間リハビリパンツを履いてもらうことは無いだろう」と言いましたが、他に方法もなかったので一旦やってみようということになりました。
そしてこれが案外うまくいったのです。
オムツと違いリハビリパンツの方が締め付けが緩い分、Tさんも眠りが深く快適に眠っており、オムツの時のようにリハビリパンツを自ら脱いでしまうこともなく、寝ている間にパットだけを交換することができるようになりました。
それでもパットを抜かれることはありましたが巡視時にパットを確認する回数を増やすことで外されていても失禁にまで至ることは少なくなりました。

結果としてそもそもオムツの使用感のせいで夜間の眠りが浅くなり、より機嫌が悪くなられていたこと。
夜間の眠りが浅い状態でのオムツ交換が苦痛だったこと。
この二つが原因だったのではないかと思います。

ご本人が気づかれていないうちにパット交換を行うことが最善策とは言えませんが、お互いの負担が減ったことは事実でしょう。
そして今回の例で私たち介護職員は「普通なら〇〇するだろう。」という枠組みを作ってその中でしか物事を見ていなかったことに気づかされました。
業務の中ではある程度パターン化することも必要ですが、問題行動に直面した場合、そのパターンに当てはまらなくとも解決方法はあったのです。
新人職員はまだ考えが凝り固まっていないので、新たな視点でものを見ることができたのです。

[参考記事]
「[認知症介護]どの時点でオムツ使用を検討すべきか」

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