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[認知症による幻覚]喪服を着た人が隣の部屋で葬式をしている

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今回の記事は家で認知症の母親を介護している40代の女性に書いていただきました。

…………………………

認知症の症状はひとそれぞれですが、母の主な症状は、記憶障害、妄想、幻視、徘徊です。
これらの症状に関する対応を以下に書きました。

記憶障害

〇服薬
母が認知症になって一番の心配は、記憶障害の症状が出た時の薬の過剰摂取でした。
母には、糖尿病の持病があり、食前にインシュリン注射を自分で打っています。
認知症かもしれないと気が付く以前から時々低血糖で気分が悪くなり、横になっていることがありました。
甘いものを摂取してしばらくすると回復するのですが、この時もインシュリンの注射を医師の処方通りに出来ていなかった可能性があります。
飲み薬についても同様で、食後すぐに飲んでしばらくするとまた飲もうとすることがありましたので、薬とインシュリンの注射は私が預かって母の目の届かないところに保管し、インシュリンの注射は食前に針をセットしたものを手渡しで、内服薬は食後に渡して飲むのを確認していました。

〇お金の管理
母は財布をどこにしまったか忘れてしまいます。
大抵はバッグの中に入っているので、母自身にバッグの中を確認してもらって自分で見つけてもらっています。
また、財布の中にいくら入っているのかも把握出来ません。
財布の中には紙幣入れ、小銭入れなど多数のポケットがありますが、小銭入れのみしか見ないで紙幣がないと訴えてきます。
それならと、がま口の財布を持たせてみました。
これなら開けば全体が見えるので、お札をどこに入れたか分からなくなることもないだろうと思いましたが、数日も使わないうちに元の使い慣れた財布に戻してしまいました。
今は私がお財布を管理していますので、持たせていません。

〇ガスの取り扱い
台所のコンロはプロパンガスタイプです。
長時間使いっぱなしになっているとガスメーターのセンサーが働いて自動でガスは遮断されるシステムになっていますが、ヤカンが黒焦げになることが何度かありました。
ヤカンに少量の水だけだと遮断システムが働く前にヤカンの水は蒸発して黒焦げになってしまうようです。

私が一緒にいない時にガスを使われて万が一火事になったら困るので、チャイルドロックをかけてガスコンロを使えないようにしました。

〇電子機器の使い方を忘れている
昔でしたら難なく出来ていたテレビのリモコンが使えなくなっています。
テレビをつけることが出来ないので、毎朝、テレビが壊れたと怒ることから一日が始まります。
私が起きるとすぐにテレビをつけてあげますが、私が出かけて帰ってくるまでずっと同じチャンネルのままです。

以前は楽しみにしていたドラマもあったのですが、興味なくなってしまったようです。
リモコンの使い方を忘れているためテレビを消すことが出来なくなっており、テレビの電源コードが抜かれていることが度々ありました。
さらには電源コードを自分で抜いたことすら忘れているため、「誰が電源コードを抜いてしまうの?」と言う母。
私は「誰だろうねぇ?」としか答えられませんでした。

また、電話のかけ方も忘れてしまっています。
よくかける電話番号を見やすいように大きくメモして電話の近くに貼りだしておきましたが、それでも間違った番号にかけてしまい電話をかけることを諦めてしまうことがありました。
電話の近くでうろうろしている時には、どこかにかけたいの?と聞いて代わりに番号を押してあげていました。

幻視・妄想・思い込み

〇幻視
幻覚の世界で家の外でいたづらをしている子供がいるようで、その子が家にあがってこようとするのを止めるために、その子供と会話をしています。
「なんで、庭でいたずらをしているの?」

「家に上がってきたらダメでしょう。家に帰りなさい」

また家の中にたくさんの黒い服を着た人がいて、お葬式をしていると訴えてきます。
「隣の部屋に黒い服(喪服)を着た人がいるけど、葬式をしているみたいだね」

母が現実にはないことを言い出すのはほとんどが夜中でした。
一度寝て、目が覚めた時に朦朧としながらつぶやいたり、どなったりしていたので、最初は寝ぼけているのかと思ったのですが、母にははっきりと子供や大勢の人が見えているようでした。

押し入れの中に人がいるとか家の外に得体の知れない恐ろしいものがいると言って怖がる時は、背中をさすったり眠るまでいっしょにいてあげると落ち着くようでした。
怖いものばかりを見るわけではないようで、子供たちが楽しそうにダンスをしていて可愛いと言ったり、犬なのか猫なのか小動物にやさしく話しかけていたりもしました。
楽しそうにしている時はいっしょに可愛いねと声をかけてやるとニコニコ笑っていました。

〇妄想、思い込み
近所の人が亡くなったからお悔やみを言いに行ってくると家を出ようとしたことがありました。
事実確認をするとご存命の方でした。
私が代わりに行ってくるからと言って母を落ち着かせましたが、数日間母とは同じやり取りを繰り返しました。
他にも「子供は元気?」と私に度々聞いてきますが、私は一人も子供を産んでおりません。
母は、私に何人も子供がいると思い込んでいます。

現実に起こった事実よりも思い込みの記憶の方が残ります。
母の受診の時に、神経内科の担当医師にそのことについて聞いてみました。
そうすると医師は
「認知症の方は、ほんの少しだけ他の人とずれた世界で生きている。
その世界でしか見えないものがあるからね、しかたないね。
話を合わせてあげてね。」
と言いました。

徘徊

家の中を目的もなく(母にとっては何か目的があったのでしょうが)うろうろすることが増えました。
トイレに行って、居間に戻ってくるまでにお風呂のドアを開け、台所のドアを開け、それから居間に戻ってくることもありました。
居間の部屋のドアが分からなくなっていたのでしょうか。

一度だけ、深夜、私が気付かないうちに外に出てしまい、怪我をして救急搬送されたことがあります。
顔面骨折と外傷性の脳内出血で三週間ほど入院しましたが、後遺症の残るような怪我ではなかったものの、間違えば事故死していたかもしれないと思うと母にも母を心配してくれる親戚にも申し訳なく、二度と同じことが起きないように夜は玄関の鍵を二重にして出られないようにしました。

[参考記事]
「認知症の母が幻覚で見える少女と話していてゾッとしました」

「認知症の母は雪の日の徘徊でケガし、脳内に出血が」

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