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認知症による徘徊が理学療法士との協力で解決した例

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現在、特別養護老人ホームに入居されているMさん(女性・86歳)は、以前は和歌山県の老人保健施設にいらっしゃいました。
息子様が兵庫県に住んでいるとのことでこちらでの特別養護老人ホーム入所が決まりました。
最初に入居された時はごはんやおやつを置いても手をつけず、声をかけるも全く話をされず、ずっと傾眠状態でした。
入居され2~3日が経ったある夜間に、
靴下のまま食堂の椅子に座られていました。
その際はぱっちりと目を開けられており、職員一同居室より歩いて出てこられたことに驚きました。
夜間に歩く(徘徊)という情報も一切なく、その日はそのまま様子を見ていましたが、その後の夜間にも何度か歩かれていました。

徘徊への対応1

転倒の危険性もあるのでセンサーマットの設置を考えました。
しかし、センサーマットは身体拘束に当たる可能性があるため、どのようにして夜間の徘徊を無くし、良眠していただけるかを考えました。
まずは日中の活動を見直しました。
日中どの程度起きているか、どの時間帯に眠られることが多いかを1週間を通して統計しました。
その結果、午前中の10時頃、午後の14時頃が車椅子上でうとうとされることが多いことが分かり、体調を考慮しつつ、朝ご飯後に少しの時間ベッドで休んでいただき、昼の時間は本人様が出来るレクリエーションや活動を行うことにしました。
ご家族様の情報によると、裁縫やお花が昔好きであったことから、時間がある時は外に出て花を見に行ったり、押し花作りをしたりと積極的に行っていただきました。
また、ガーデニングもMさんのために始めて、「一緒に水やりしませんか」と声をかけると「やる」「やらない」としっかりと意思表示をしてくださります。
やらないと言われた時も職員が水をやっているとじっと目を開けて見ています。
認知症の方の介護は、難しいものが多いですが、その方の生活歴やどのような仕事でどのような性格だったのかなどをご家族様の情報を元に見ていくと「そうだったのね」など新たな発見が多くあります。

徘徊への対応2

次に、居室の環境を整えました。
Mさんが入居された時は冬でしたが、彼女は寒がりでパジャマの下に肌着を何枚も重ねて着られていました。
そこで暖房を使用し温度を25~26度の一定に保つことと加湿器を設置し居室が乾燥しないように配慮することとしました。
居室に温湿度計を設置し、職員がいつも見られるようにしました。

徘徊への対応3

最後は、寝るときの体位です。
施設の理学療法士と相談し、どのような体位が楽か、上向いている時、横向いている時の体位を見てもらい、その時、一番楽だという姿勢の写真を撮り、職員全員が共有するようにしました。
その写真をA4サイズのコピー用紙に印刷しラミネートをして部屋に置きました。
そうすることで誰が介助に入ってもその方の臥床時のポジションが統一できました。

そしてそのポジションで身体の圧迫の防止と体圧分散をするためにクッションを使用しました。
そうすることで、徐々に夜間に起きられる回数が減り、今では生活リズムがしっかりとできて夜は良く寝ていただいています。

暴言に対する対応

また、Mさんは暴言・暴力もすごく、機嫌が悪いとすぐに「死んでしまえ」と手や足が出ていました。
対応としては、最初に「今から〇〇して良いですか?」と丁寧に聞こえやすい声掛けを行い、機嫌が良いか悪いかを把握し、機嫌が悪い時には無理せずに時間を空けたり、CDプレイヤーで音楽を流し落ち着かれるまで待つことも大切にしていきました。
無理に何かをしようとしても結局は時間がかかり、怪我や事故につながるので、Mさんの気分の状態を見逃さないように介助をすることを心がけました。

[参考記事]
「認知症による徘徊と見当識障害のある女性に対する対応」

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