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認知症による徘徊には目的がある。徘徊時には一緒に出かけてみよう

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 「徘徊」と聞くと、行き先もなく、ただフラフラと出て行ってしまうというイメージがありますよね。

 しかし、認知症の方は目的があって出掛けていることが多いのです。今回は認知症のKさん(80代女性)の事例を取り上げますが、彼女も目的があって出かけています。

 Kさんは息子さんと二人暮らしで、日中は息子さんが仕事のため一人で家で過ごしています。しかし、Kさんの認知症状が進んだことで一人で過ごさせることに不安を覚えた息子さんはヘルパーやデイサービスの利用を決めました。

 はじめはデイサービスから自宅に戻ってきてからは、息子さんが帰ってくるまでお家の中で待っていてくれていました。しかし、1か月くらいが経った頃、デイサービスから戻った後に一人で外出をするようになり、近所の公園で座っているところを近所の人に見つけられて家に送ってもらうことが増えてきました。

 そこで、夕方からヘルパーが入ることになりました。それでもヘルパーがいられるのはわずかな時間なので、その後に外に出てしまっていることもありました。

認知症による徘徊への対応

 まずは、ヘルパーとの会話、デイサービスでの様子、息子さんがお休みの時の様子などの情報を集めることから始まりました。

 朝が弱いKさんは、朝方に出掛けることはなく、夕方に出掛けたいと言うことが多いことが分かりました。

 Kさんは昔から同じ場所に住んでいるのですが、「家に帰らないと」と言って出かけたがることも分かりました。特に、デイサービスに行ったあとにヘルパーが訪問すると、ヘルパーと一緒に外に出たがることが多く見られました。ヘルパーが仕事を終えて帰るときにKさんも一緒に出たがったときは、私は会社に帰りますのでとお話しすると「わかった」というのですが、そのあとに一人で外出してしまうこともありました。

 デイサービスから自宅に帰ってきた後に外に出たがることからして、自分の家をデーサービスと勘違いしているのではないでしょうか(ヘルパーが家に居るからデイサービスと勘違い?)。普通に考えると帰りにデイサービスから家まで車で送ってもらっているので、自宅に着いたことは間違えようもないですが、Kさんは認知症がかなり進行しています。

 そこで、ヘルパーの訪問時に「家に帰る」と言い出した場合には、一度一緒に外出して近所を歩き、「家に着いたよ」と口に出して家に戻ることにしました。すると100%ではありませんが、本人も落ち着いて家にいてくれることが増えました。

 また、デイサービスの時もそれ以外の時も必ず同じ鞄をもって出掛けることが分かったので、その中に連絡先と名前の紙を入れておくようにしたところ、それを見た人が家まで連れてきてくれるようになりました。

 介護者からすると、なんとか家から出ないようにと考えがちですが、出掛けようとしている本人には出かけなければいけない目的が必ずあります。その目的を達成するために外出したのに途中で分からなくなってしまうのが徘徊です。

 本人が外出したいと言う時には、無理に会話で説得するのではなく、一度外の空気に触れると落ち着くことが多く、外出する目的も達成できるので、結局は説得するよりも安全に落ち着いて暮らせると思います。

[参考記事]
「認知症による徘徊で行方不明に。徘徊に対する対応とは」

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