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トイレの誘導を拒否する認知症の人に対しての対応

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 認知症の人でよくあるのが「拒否」です。「大丈夫」「今はいい」「お風呂は入らない。昨日入ったから」と何かと理由をつけて拒否をします。

 施設やデイサービスの場合、当然ながらこの言葉を鵜呑みにして何もしないって事はありえません。さてそれではどうすればいいのか???

 様々な拒否の中から今回は「トイレ誘導の拒否」を例に書いてみようと思います。

トイレ誘導を拒否をする利用者に対しての対応

 施設では一応、定時のトイレ誘導やおむつ交換の時間があります。しかし時間通りに声かけをしても拒否されるケースは良くあります。認知症の人の場合、排泄介助で大切な事は排泄パターンを把握する事です。利用者様の行動をよく観察し、どのタイミングでトイレに行くのかを調べるのです。しかしパターンを把握しても必ずそのパターンに当てはまるかといえばそうでない時もあります。

 また、突然歩き出したり、座っていてもソワソワしたり、トイレに行く前はなんらかの信号があります。それは人によって違いますが必ずあります。ちょっとした変化を見逃さず対応してあげてください。

 そして、確実にリハビリパンツ内に便失禁をしていても、「大丈夫、今は行かない」と拒否をすることもあります。そうなった時に何もしないなんてことはあり得ません。少し強引でも清潔を保つことが必要です。特に男性利用者はオムツ内で排尿や排便があれば気持ち悪くなって触ってしまう事もあります。

 しかしあまりの強引のトイレ誘導は利用者に怪我をさせてしまう恐れがあるので、そういう時はチームで対応します。認知症介護の基本はチームで行う。私はそう思っています。一人で説得や納得させるのは難しい。そういう時は人を変えて対応する。そうすれば上手くいく時があります。全てのケースで上手く行くことはありませんが、色々やってみることが大切です。

 以前働いていた施設で行っていたのが、スタッフがいい人と嫌な人に分かれての対応です。まず1人のスタッフがトイレ誘導を促しに声をかけに行きます。利用者が「行かない」と嫌がった場合、嫌がる利用者に対して説得するが、「どうしてもいかない。」と少し怒りながら訴えてくることがあります。この時のスタッフは「嫌なスタッフ」になります。

 この状況でもう一人のスタッフが割って入ります。そして嫌がる利用者を助けるというシナリオにして、「嫌な思いをさせられている私を助けてくれた人」と思ってもらいます。つまり、「いいスタッフ」を演じるのです。

 そしてそのままの流れで「トイレに行きましょう」というと、トイレに行ってくれる時もあります。当然それでもうまくいかない時もあります。認知症介護は利用者様の生活歴を知り、どういう声かけをすれば納得してスムーズに行くかをしっかりと考えなければいけません。

 例えば昔の仕事が社長や経営者だった場合、プライドが高い可能性があります。そのような人に対して否定的な事、強引な対応は特にうまくいきません。過去、利用者様が置かれてる社会的な地位を知り、その人にあった声かけや対応をすることを心がけることが重要です。

最後に

 排泄での失敗は利用者様自身の不快感もありますが、仕事としても対応に時間をとられます。当然の事ながらスタッフは対応するのが仕事ですので仕方がない事ですが、排泄パターンを把握し、対応することで利用者様の不快感もなくなり、スタッフ仕事の運び方もうまくいきます。そうすることで他の利用者様にもっと多く目を向けることが出来ます。

 施設で働く場合、1人の利用者様に対して付きっきりは出来ませんが、利用者様の事を1番に考えながら時間内にスムーズに仕事を終えることがプロとして必要な技術だと私は考えます。

 最後に、失禁は0になる事はありません。私が言いたいのは確率の問題です。1週間のうち、6日間、失禁が続いたとなれば、対応を変えていかないといけませんが、1週間で5日間失禁がなかったらそれはその時行った対応が正しかったということです。

 排泄は生理現象ですので、型にはめてそれで全て上手く行くなんてことはありません。利用者様を良く知り、観察しその人にあった対応が出来るようにケアをしていく事が大切です。

[参考記事]
「認知症介護:便を顔に塗る弄便や便を食べる異食行為への対応(実例)」

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