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認知症の日常生活自立度って何?何に役に立つの?

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 「認知症の日常生活自立度」という言葉を聞いたことがありますか?家族介護者の場合はあまり聞く機会が無いと思います。ケアマネジャー以外の介護職員でもあまり馴染みがありません。それ以外で見聞きし使ったことがあるのは、認知症介護実践者研修や認知症ケア学会誌・認知症ケア事例ジャーナル等への寄稿等で事例発表をした事がある介護士ぐらいではないかと思います。

 ちなみに私がこの言葉に触れたのは認知症介護実践者研修の課題で事例発表を行った時です。

日常生活自立度は伝えやすくする尺度の1つ

 認知症の日常生活自立度とは認知症の進行具合によってどれだけ日常生活において介助を必要とするのかを一目で分かるようにした尺度です。要介護の認定をする場合などに日常生活自立度が使われます。

 介護認定調査員が自宅を訪れて、介護を必要とする人の体の状態や記憶の障害などをチェックするのですが、その際の調査で日常生活自立度を使います。さらには要介護の認定をする際の主治医意見書にも日常生活自立度を使います。これらの介護認定調査員と主治医の調査を元に介護認定審査会で介護認定が行われるのです。

 以下の基準は厚生労働省が定めている日常生活自立度のランクと症状です。

[ランクⅠ ]
何らかの認知症を有するが、日常生活は 家庭内及び社会的にほぼ自立している。

[ランクⅡ]
日常生活に支障を来たすような症状・行 動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。

[ランクⅡ a]
家庭外で上記Ⅱの状態がみられる。
〇たびたび道に迷うとか、買物や事務、金銭管理 などそれまでできたことにミスが目立つ等

[ランクⅡ b]
家庭内でも上記Ⅱの状態が見られる。
〇服薬管理ができない、電話の応対や訪問者との 対応など一人で留守番ができない等

[ランクⅢ]
日常生活に支障を来たすような症状・行 動や意思疎通の困難さが見られ、介護を 必要とする。

[ランクⅢ a]
日中を中心として上記Ⅲの状態が見られ る。
〇着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、 時間がかかる。
〇やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘 徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、 不潔行為、性的異常行為等

[ランクⅢ b]
夜間を中心として上記Ⅲの状態が見られ る。
症状はランクⅢaに同じ

[ランクⅣ]
日常生活に支障を来たすような症状・行 動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、 常に介護を必要とする。
症状はランクⅢに同じ

[ランクM]
著しい精神症状や問題行動あるいは重篤 な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。
〇せん妄、妄想、興奮、自傷・他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等

日常生活自立度のランクはどんなメリットがあるのか

 メリットは上に書いてある通り、認知症によって日常生活上どれだけ介助を必要とするのか一目で分かる点です。この為、必要な介助量に関して誤解や行き違いを無くすことができます。不特定多数の人に対して、認知症の人の状態を簡潔に伝える事に適している事から、先ほどお伝えしたように要介護認定の認定調査票には必ず記載されています。ちなみに認定調査の詳細は開示請求をする事で知る事が出来るようになっていますので、日常生活自立度を知りたい場合は役場に開示請求して下さい。

 また、認知症介護実践者研修などの事例報告で「このような状態の人に対して○○した結果~~になった」という中の「このような状態」の部分を、「ランクⅠの状態」などと言うことで誤解なく伝える事ができます(これは家族介護者には関係ないことですが)。

[参考記事]
「介護保険の概要と介護保険で受けられるサービス」

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