Read Article

広告

認知症介護体験 関さん編③認知症の救世主「抑肝散(薬)」

広告

認知症の両親に目に見えて効果があった薬が2つある。
一つは「抑肝散」、と「フェルガード」である。
今回は「抑肝散」の効果について 我が家の例を記してみた。

抑肝散とは

東洋医学で考える「肝」は、精神や感情を意味し、その「肝」をコントロールする効果のある漢方薬が抑肝散です。
この漢方薬は子供の夜泣きなどに使われてきましたが、認知症の場合には精神的な高ぶりなどの精神的な症状に使われます。

冗談で介護者が介護で感じるイライラを抑えるために抑肝散を使うべきだと言っている人もいます。
やはり、介護者がイライラしているとそれが伝わって、認知症本人にもいい影響を及ぼさないからです。

抑肝散と出会う前の症状

ではなぜ、この抑肝散が認知症の救世主となるのか、我が家の例を挙げて検証してみます。
まず最初に認知症の症状が現れはじめた母であるが、はじめは急に食事をとらなくなり、寝込みがちになりました。
その後何に対してもやる気を失い、寝たきりとなったが、そのころから徐々に物忘れや被害妄想などがひどくなり、だんだん言動もおかしくなり、攻撃的な言動が増えるようになった。
その頃から病院にも行きたがらなくなったが、なんとか病院に行った際も、処方されるのは老人性のうつ病との診断で、精神安定剤と眠剤が処方されました。
しかし、薬は一時的な効果はあるが、眠剤の影響で夜中に眠れなくなったり、昼夜逆転などの異常な行動も増えてきました。
言動もだんだん過激になり、今まで口にしたことのないような汚い言葉で父を罵るなど、まるで取り憑かれたように壊れていく母であった。

また、父に関しても同じだが、母から遅れること2年、徐々に物忘れがひどくなり、大好きだった趣味の囲碁やテレビ番組などにも興味を示さなくなりました。
しかし、まだ、「自分でなんとかしたい」「自分でやれる」というプライドがある父は、自分の体力、知力の衰え、物忘れの現実を受け止めきれず、プライドも邪魔して、だんだん頑固で怒りっぽくなってきました。
また、自分でやったことの間違えた行動を他人のせいにしたりなど、周囲を惑わす発言が増えていきました。

抑肝散と認知症の関係

認知症には幻覚、妄想、抑うつ、せん妄、攻撃的言動などの症状がおこります。
認知症について無知な医師が多い中、それらの症状を抑えるために精神安定剤や睡眠薬などを処方された場合(いわゆる誤診)、日常生活の動作の低下が起こり、認知症状を抑えるどころか逆効果の場合もあります。
私の母も最初は精神安定剤を処方されてきましたが、症状が安定せず、病院を変えてやっと認知症と診断されてきた経緯があります。

抑肝散は、怒りが抑えられ、穏やかになれることで、心配事も減り、逆に前向きになり、生活意欲も湧いてくることから、精神安定剤以上の相乗効果があると思います(私の親の場合ですが)。

抑肝散を使ってみて

抑肝散を紹介され、使うようになってからの効果はとても早かった。
被害妄想で言葉の暴力がすごかった母は、とたんに穏やかになり、また朗らかになった。
もちろんこれで認知症すべてがよくなったわけではない。
この薬は疳の虫を抑えるなど、怒りを抑える効果があるためか、とにかく神経質で細かい性格だった母がとたんに大らかになってきたのには驚かされた。
また、なんでも嫌だ嫌だと拒否していたネガティブ思考も、少しずつ受け入れられるように変化していったと思う。

父に関しても とにかく短気で瞬間湯沸かし器のようであった怒りも、鳴りを潜め、昔の大らかな父に戻ってくれた。
朗らかでいられることで、考え方も前向きになり、生活意欲も出てくるため、何よりの特効薬ではないかと感じた。

全ての人に抑肝散が効くか?

ここで、間違ってはならないのは抑肝散自体が認知症の専門薬ではないということです。
あくまでも抑肝散は、認知症に伴う周辺症状(BPSD)を改善させるお薬として認識してもらえればいいと思います。
ちなみに周辺症状(BPSD)とは先にも記した通り、「不眠・徘徊・抑うつ・暴言・幻覚・妄想」などで認知症に伴う問題行動です。
家族にとって、この周辺症状が改善するだけでも、かなりの精神的負担が軽減できるため、特に周辺症状で悩んでいるご家族には、着目してほしい漢方薬。
また、抑肝散には「抑肝散」と「抑肝散陳皮半夏」と2種類の漢方がある。
特に体力がない老人、食欲がない老人には、「抑肝散陳皮半夏」をお勧めします。
いずれも、幸い保険適用であるため、医師とよく相談して、処方してもらってほしいです。

せっかくのお薬も飲みたがらない

「特効薬はあるけれど、薬を飲んでくれない」という悩みはよく聞きます。
我が家の場合、厄介だったのが、この漢方を飲みたがらなかったということです。
特に古い人間の父はなぜか「漢方は薬じゃない」「こんなもの効くわけがない」と漢方に対して偏見を持ち、飲みたがらず苦労していました。
失敗談であるが、最初に「認知症のお薬だから飲んで」や「怒りを沈める薬だから飲んで」などというデリカシーに欠けた説明をしていたことは後から考えると反省する点でした。
特にプライドの高い老人にとって「認知症」や「怒りを沈める」などという単語に過剰反応し、「自分はそうじゃないから飲まなくていい」と拒絶されるのが関の山です。
そこで、言い方を工夫するようにしました。
「胃のムカムカを抑える薬だから飲んでおいたほうがいいよ」や「明日すっきり起きれるビタミン剤」などと説明し、抵抗なく飲ませることを心がけます。

以上のように、抑肝散は周辺症状を劇的に改善してくれるため、今後もさらに悪化していくであろう認知症の親を介護をする家族にとって、壊れていく親といかに上手に付き合っていくか、少しでもストレスが減らせるなら、積極的に使っていきたいお薬です

[参考記事]
[認知症介護体験記 関さん編①]お客さんにお茶と間違えて味噌汁を出す

「[認知症介護 関さん編②]認知症の人の「4大プライド」我家の場合」

「認知症介護 関さん編④認知症のサプリメント(フェルガード)はスゴイ」

「認知症介護 関さん編⑤認知症の人の感情爆発は人格とは関係ない」

URL :
TRACKBACK URL :

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

Return Top