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コーヒーなどに含まれるカフェインを摂ると認知症に効果がある

 

 アメリカのサウスフロリダ大学が「マウスにカフェインを1日に500mg摂取させた実験の結果、マウスの脳のアミロイドβが50%少なくなった」と発表しました。アミロイドβはアルツハイマー型認知症の原因物質であることは「認知症の4種類の型とは(アルツハイマー型、前頭側頭型など)」で説明しましたが、この物質が半減したということは画期的です。

 その結果、この実験に使われたマウスは通常のマウスと同じくらい記憶力が戻ったといいますので、「予防」というより「改善」という言葉の方が正しいです。もちろん、現在、認知症ではなくてもアミロイドβは存在するので、認知症を発症させないための予防になることは言うまでもありません。

 ではカフェインを1日に500mgとは実際にどれくらいの量なのか。例えばインスタントコーヒー100ml当たりのカフェイン量は60mgですので、コーヒーでは1日に約800ml必要です。通常の缶コーヒーが約200mlですので、約4本コーヒーを飲む必要があります。玉露であれば500ml飲めば1日に500mgのカフェインを摂ることができます。

 しかし、注意してほしいことは内閣府の食品安全委員会の資料を見ると健康な成人の1日のカフェイン量は400mgが上限と書いてありましたので、1日に400mgを目安にカフェインを摂ったほうが安全です。

[カフェインの量]
レギュラーコーヒー 100ml当り 約 60mg
インスタントコーヒー 100ml当り 約 60mg
玉露 100ml当り 約 160mg 
煎茶 100ml当り 約 20mg 
紅茶 100ml当り 約 30mg 
ウーロン茶 100ml当り 約 20mg 

 ですので、いくらカフェインが認知症に効果があるといっても摂りすぎは良くありません。2015年に20代の男性がカフェイン中毒で亡くなっています(参考記事「エナジードリンクと眠気除去薬(カフェイン中毒)で死亡か」)。彼は夜勤の仕事をしていて、眠気覚ましにカフェインが入った「エネジードリンクや薬」を飲んでいたといいますので、カフェインも摂りすぎると中毒になるということは覚えておいてください。

[注意]
 コーヒーを飲む場合には砂糖を入れないようにしましょう。糖質を摂りすぎると糖尿病になりやすくなります。認知症と糖尿病の関係性が強いので、いくらカフェインを摂っていても意味がなくなります(参考記事「糖尿病になると認知症になりやすいという研究を紹介」)。

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