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認知症のリハビリってどんなことをするの?

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 認知症のリハビリについて話を聞いたことがありますか?正式名はリハビリテーションですが、身体的、心理的に失われた機能を回復するための活動全般を指します。認知症の人のケースでは認知機能の低下を回復させるor維持する為にリハビリは行われますが、今回は直ぐに行えるリハビリ(特別な道具が必要無い、或いは数百円程度で揃える事が出来るもの)についてお話します。

リハビリ1:現実見当識訓練

 認知症の中核症状の1つに見当識障害があります。見当識障害になると、自分がいる場所がどこなのか・(トイレなどが)どこにあるのか・今何時なのか・今がどの季節か等が分からなくなります。

 この見当識を維持する為に行われるのが「現実見当識訓練」です。具体的に何をするかと言うと、初めに今日が何月何日か尋ねます。例えば今日が7月7日だとします。認知症の方から7月7日という答えが返ってきた場合には「はい、今日は7月7日ですね」と7月7日という日付を入れた上で合っている事を伝えます。返ってこなかった場合は七夕の話などヒントになるようなものを入れてアプローチをします。

 見当識障害に伴う行動についても、時間を絡めて言うと伝わりやすくなります。認知症の人の見当識障害は夜でも昼間と思ったり、逆に昼でも夜と思ったりと時間から現れる事が多いです。それゆえ、例えば昼なのに夜だと思い、寝ようとすることがあります。その場合には「14時だからまだ寝間着は合わないですよ」というように時間を入れて説明すると分かってもらえることが多いです。「まだ早いから」とか「まだ夜じゃないから」と時間を入れないで伝えても理解されなかったりします。

 場所の見当識障害(例えばトイレがどこにあるのか分からない)に関しては、自室に名前を掛ける、「トイレ」という張り紙をする、トイレなどへの道のりを色違いのテープで貼るなどすると見当識への働きかけになります。そして連れて行った時には、「〇〇さんの名前が掛かっているのでここが部屋ですね」「ここにトイレって書かれていますよ」「赤色がトイレへ繋がっていますね」と、(言わなくても分かると思わずに)見当識に働きかける為に言葉で伝えます。

 以上の「現実見当識訓練」を行うことで見当識のリハビリになりますので、ぜひ行ってみてください。

リハビリ2:回想法

  回想法というのは、字の通り過去を振り返り、それについて語ることです。回想する手助けに、「よく使用していた物」を揃えても良いでしょう。グループホームであればタンスなどを持ち込んでいる人もいるでしょう。昔から使っているタンスであれば嫁入りするときに買ったなどのエピソードもあることでしょう。それを聞いてあげてください。昔のことは結構、覚えているものです。回想すると、認知症の高齢者はとても落ち着きます。

 私は今は特別養護老人ホームに勤めているのですが、とても忙しく、回想法を行う時間は取れていません(職員本位の言い訳ですね)。しかし、グループホームに勤めていた頃、居室で1対1で30分程回想法を用いていました。

 例えばホールではなく自室でオヤツを召し上がる方が居たのですが、私はオヤツを持って行くついでにその方が過去の話を話してくれるように話の展開を持って行きました。そうすると生き生きとした良い表情で色んな話を話してくれました。この方は私が退室する時によく「ありがとうよ。また聞いてよ」と言っていましたので、よっぽど嬉しかったのでしょう。

 話を聞いてもらうという行為は認知症の高齢者にとっては「存在の肯定」を意味し、自発性の向上に繋がっていきます。そうすると、良い意味で活動的になり、BPSD(周辺症状)が発現しない環境になっていきます(参考記事「認知症の周辺症状ってどんな症状なの?」)。人によっては認知症の進行抑止の一因になっているでしょう。

 回想法は話を聞くだけでなく、内容によっては場面を擬似的に再現することも可能です。例えば昔、教師だった方が家族や介護職員に簡単な勉強を教えるなどして、昔の場面を再現します。その結果、BPSDが大幅に減った例もあります。

 見当識訓練や回想法の良い点は、介護者が時間をとって認知症の人に向き合いさえすれば高額な機材等は何も必要なく(訓練という感じも無く)、リハビリができる事です。

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