見当識障害により薬の管理が難しい認知症の方への対応
トキエさん(仮名:81歳)は、いつもゆったり構えていてニコニコされている穏やかな老人です。息子夫婦と過ごされていましたが、認知症による見当識障害があり、時間の感覚が判らなくなり夜にずっと起きていて、昼間寝てしまうことが多くなりました。 また、薬の飲み忘れが多くなっていることから、家庭では対応が難しくなり、長女の...
トキエさん(仮名:81歳)は、いつもゆったり構えていてニコニコされている穏やかな老人です。息子夫婦と過ごされていましたが、認知症による見当識障害があり、時間の感覚が判らなくなり夜にずっと起きていて、昼間寝てしまうことが多くなりました。 また、薬の飲み忘れが多くなっていることから、家庭では対応が難しくなり、長女の...
特別養護老人ホームの入居者の昼夜逆転現象の改善方法と私たちが行ったケアについてお話します。 79歳男性のAさんは、重度の認知症を患っていました。年々加齢とともに歩行に問題が出てきており、体調によっては、歩行ができない日がありました。また、夕方になると落ち着きがなくなり、多動になることも多く見受けられま...
A様(80代の女性)は、アルツハイマー型認知症を患われています。長く長男夫婦と住んでおられましたが、その後、独身の長女宅で1年ほど一緒に住んでおられました。10年ほど前にご主人を亡くされ、その後は息子夫婦と同居されていたのですが、認知症の症状が進んでいくうちに、介護を主にしていた長男の妻とうまくいかなく...
私は、高齢者福祉の業界で働いています。確実に直面するのは認知症のご利用様の対応です。認知症と聞くと大抵の方は毛嫌いされますが、実際ご家族様から色々な認知症介護に関するお悩みの相談を受けてきました。 そんな相談の中から一例紹介させて頂きます。でもこの内容はあくまでそのご利用者様に通用しただけで、実際この...
認知症は環境が変われば一気に進行することがあります。介護施設への入所は、これまでの生活スタイル、交流関係、食事、部屋の様子などありとあらゆるものが一変する「とても大きな生活環境の変化」です。高齢者施設への入所をきっかけに、これまでになかった症状が発症するのは、珍しいことではないのです。 入所を境に症状が...
週に2回利用されるアケミさん(76歳)はアルツハイマー型認知症のデイサービス利用者です。歩行も自立、食事も普通食、ただ、小食傾向です。 大柄で、いつも大笑いし、周りを楽しませる事が好き。唄う事も大好きで、DVDを観ながら口ずさんでは一緒に歌います。知ってる曲が流れ出すと我先にとテレビの目の前に座り、周...
サワコさん(仮名:92歳)は、高齢ながら自立歩行で、何でも自分でしようとされる比較的元気なおばあちゃんです。若い頃から接客業を中心に仕事をされていたようです。人と接するのが大好きで、老人ホームにいるときは、何か手伝いをしたがり、ここが仕事場だと思っています。 すぐに消える短期記憶 サワコさんが老人ホー...
特別養護老人ホームに入所されていた、当時70歳後半女性の強い帰宅願望についてお話させて頂きます。 居場所の確認 彼女は、入所された当時は初期の認知症でしたが、日を追うごとに認知症は進行し、昼夜問わずベッドから抜け出すようになりました。自力で歩ける方でしたので、スタッフルームの隣の部屋(2階の個室)で見...
介護施設の現場において、よく介護職員による利用者への暴力がニュースになりますが、実は利用者側から介護職員への暴力や暴言も意外に多いのです。介護職員は、着替えや入浴、体の清拭など、利用者の体に直接触れることが多いので、その際に暴力をふるわれて、ケガを負ってしまうこともあります。 また、骨が脆くなった高齢...
特別養護老人ホームに入所されているAさん(80代男性)は認知症ではありますが比較的軽度であり、自分でご飯は食べれますし、トイレも誘導さえすれば自分で出来ます。 そんなAさんですが趣味は40代の頃から始めていた新聞の切り抜きです。ハサミを持ち毎朝新聞を受け取るとスクラップブックに張り付けていきます。30...