スウェーデンのヨーテボリ大学がある特定の性格が認知症に強く関わっていることを突き止めました。800人の女性に対して約40年間の追跡調査を行った結果、内向的な人で、さらに怒りっぽい、心配性、嫉妬などのマイナス感情を持っている人はアルツハイマー型認知症になりやすいことが分かったのです。
具体的には800人の中の200人がアルツハイマー型認知症になりました。それに対して外交的な性格を持ち、マイナス感情が少ない人がアルツハイマー型認知症になったのは800人の中の105人です。明らかに内向的でマイナス感情を持っている人の方が認知症になりやすいことが分かりました。
また、内向的、外交的だけではアルツハイマー型の発症率に違いはありませんでした。つまり、先ほどの結果は「内向的な性格」に「マイナス感情」がプラスされて初めて認知症のリスクが高くなるということです。
認知症=「内向的な性格」+「マイナス感情」
ですので、若い頃から感情の起伏を抑える訓練をするだけでも認知症の予防になります。
レビー小体型認知症になりやすい性格
もう一つ認知症になりやすい性格について説明します。ある医師はたくさんの患者さんを診ていくうちに「レビー小体型認知症になりやすい気質」があることが分かりました(レビー小体型認知症については「レビー小体型認知症ってどんな症状があるの?」を参考に)。
それはレビー小体型認知症になりやすい人は「生真面目で、几帳面な人が多い」ということです。認知症の患者を多く診察している医師なら間違いなく気づくはずです。レビー小体型認知症は欧米では日本ほど多くないので、まさに日本の国民性を象徴している認知症です。
以上認知症になりやすい性格について説明しましたが、年齢、生活習慣の他に第三の要因として性格があることを覚えておいてください。繰り返しますが、「内向的な性格」+「マイナス感情」が認知症になりやすい性格の特徴ですので、逆をいうと「外交的な性格」+「プラス感情」であれば認知症になりにくいということになります。
「認知症になりにくい」というと語弊があるので、認知症になりやすい要因を一つ減らすことができると考えてください。認知症になりやすい要因は他にも糖尿病やタバコなどがありますが、少しでもリスクを減らした方がいいに決まっています。
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