トイレの失敗が多い認知症の人への対応。まずは分析から始めよう
90歳代男性。トイレで排尿をする際は立って済ませようとするが、勢いがない為に毎回と言っていいほどスボンに引っ掛けてしまう。昔からのこだわりで、ズボンの下にズボン下、そしてお腹を冷やさない様に2メートル程ある腹帯を巻く為に更衣が大変で、職員、本人共に大きなストレスとなっている。 この日も、Fさんがフロア...
90歳代男性。トイレで排尿をする際は立って済ませようとするが、勢いがない為に毎回と言っていいほどスボンに引っ掛けてしまう。昔からのこだわりで、ズボンの下にズボン下、そしてお腹を冷やさない様に2メートル程ある腹帯を巻く為に更衣が大変で、職員、本人共に大きなストレスとなっている。 この日も、Fさんがフロア...
今回は自殺願望のある認知症を患っている人への対応について書いて行きます。 Aさん(80)は都内でマンション経営をして生活されていた女性の方です。Aさんには一人息子がおり、とても息子さんを大事にし、息子さんもお母さんを気遣ういい親子でした。しかし息子さんは頻繁に出張などで海外へ行かれる身で、会える時間は...
Eさんは旦那さんと自宅で過ごしていたのですが、旦那さんが1年前に他界され、精神的にかなり落ち込んでいました。食事を食べる事もままならず、自宅に籠る生活が続きました。 訪問介護のサービスを利用しながら何とか生活をしてきたのですが、徐々に認知症による記憶障害が酷くなっていき、1人での生活は難しくなってしま...
この記事では認知症の人の「こだわり」についてお話しさせていただきます。これは特徴的な症状として表れることが多いです。今回はバッグにこだわるAさんの事例を紹介します。 Aさんは、認知症でグループホームに入居しています。最初はご家族と同居していましたが、自分たちの生活もあり、付きっきりで介護するのは大変な...
「徘徊」と聞くと、行き先もなく、ただフラフラと出て行ってしまうというイメージがありますよね。 しかし、認知症の方は目的があって出掛けていることが多いのです。今回は認知症のKさん(80代女性)の事例を取り上げますが、彼女も目的があって出かけています。 Kさんは息子さんと二人暮らしで、日中は息子さんが仕...
Cさん(男性)は奥様が亡くなり一人での生活が続いていました。しかし最近になり怒りっぽくなったり、話した内容をすぐに忘れてしまうような事が多く見られるようになり、病院に受診するとアルツハイマー型認知症と診断されました。 洋服は毎日同じものを着ていて着替える様子もなく、食事も賞味期限が切れている物等が多く...
入浴拒否をする。利用者様に対しての対応について 利用者の拒否の中でも排泄拒否に続く、私の中で2番目に大変なのは入浴拒否です。 それは何故か?やはり利用者様の清潔を保たなくてはいけないという役割があるからです。特に介護老人保健施設では基本的には1週間での入浴回数は2回です。2回しかないのです。 入浴に...
認知症の人でよくあるのが「拒否」です。「大丈夫」「今はいい」「お風呂は入らない。昨日入ったから」と何かと理由をつけて拒否をします。 施設やデイサービスの場合、当然ながらこの言葉を鵜呑みにして何もしないって事はありえません。さてそれではどうすればいいのか??? 様々な拒否の中から今回は「トイレ誘導の拒...
認知症があるHさん(93才女性)が、認知症グループホームに入居したのは2年前のことです。認知症には、環境の変化が良くないと言われています。そのため、グループホームでは、入居の際、使い慣れた家具を持ち込んで頂くことが多いです。 Hさんの入居の日にも、Hさんの家具が運び込まれました。驚いたのは家具や洋服な...
介護付き有料老人ホームで今年からヘルパーの仕事をしている21歳です。私の施設の認知症高齢者kさんは全く言葉が通じなくて、自分の名前、トイレなどの名称も分かりません。つまり認知症の中核症状である失語の症状が現れています。失語があるので、言葉でのコミュニケーションは非常に困難です。 例えば、私がkさんと一...