認知症による捜索願は年間1万人。徘徊に気づいたら警察へ
私がケアマネジャーとして出会った82歳の女性のお話です。女性の長男がある朝いつものように目を覚まして、朝食や朝の身支度の準備をしている時に女性の様子を伺うと、ベッドに姿が見えません。トイレにでも行ったのかと探しても見当たりません。 それではどこか近所でも散歩に行ったのかと自宅周りを探して回りましたが見...
私がケアマネジャーとして出会った82歳の女性のお話です。女性の長男がある朝いつものように目を覚まして、朝食や朝の身支度の準備をしている時に女性の様子を伺うと、ベッドに姿が見えません。トイレにでも行ったのかと探しても見当たりません。 それではどこか近所でも散歩に行ったのかと自宅周りを探して回りましたが見...
グループホームに入所して間もないアルツハイマー型認知症のBさんの話をします。Bさんは一人暮らしを続けられ、時々遠方に住む長男の支援を受けながら生活をされていました。しかし、徐々に認知症が進行して、徘徊で帰れなくなることなどが多くなり、グループホームへ入所されました。 専業主婦で夫の仕事を支えながら家事...
私が働いている北海道のとあるグループホームに入居されているKさん(85歳男性.要介護3)についてのお話をします。 昔は茶道の先生をやっており、趣味で写真を撮っていたKさん。奥さんは早くに他界され、男で一つで娘さん3人を育て上げました。 2年くらいは在宅にて家族やヘルパーさんが見ていましたが、徘徊が始...
これまでの経緯 Kさんは、70歳代の女性、食品加工業へ勤める長女との同居暮らしです。長女は勤務のため、平日の日中、Kさんはお1人で過ごすことが多くなっていました。 しかし、認知症のため物忘れが多くなり、自分の置かれている状況や時間、場所といったことが曖昧になる見当識障害も見られてきたため、デイサービス...
地域密着型の特別養護老人ホームに入居されていたTさんは、硬膜下血腫のため92歳でこの世を去りました。笑顔の可愛いお婆ちゃんでした。 入居してからほぼ毎日、旦那様が面会に来ていました。旦那様は入居前から末期の癌だったのですが、Tさんが何かを訴えれば何でもして下さります。これは後のTさんにとって、良いこと...
グループホームの特徴や入居条件など ポイント1 グループホームは、9名を1ユニットというグループにして共同生活を送る施設です。1ユニットごとにお風呂、トイレ、キッチンなどがあります。 グループホームでは家庭的で馴染みのある関係づくりが大切にされるため職員はユニットごとに固定されています。 ポイント2 グループホー...
特別養護老人ホームは、2000年(平成12年)の社会福祉法、そして介護保険法の施行前は社会福祉事業法と老人福祉法で定められた高齢者の施設です。運営主体は都道府県、市町村、社会福祉法人に限定されます。 当時は、「行政の措置」に基づき入所が決められ、介護、食事の提供等をしていました。2000年(平成12年...
私が小規模多機能ホームで働いていた頃に出会ったMさん(77歳女性)のお話です。私が勤めていた小規模多機能ホームの概要を簡単に説明しますと、登録人数29名の地域密着型施設で、登録された利用者様は訪問・通い・宿泊のサービスを同一施設で受けることができます。 小規模多機能ホームへの通いを勧めるが拒否 Mさん...
特別養護老人ホームで、夜勤帯の勤務をしていたときの話です。 新しく入居することになったAさん(女性・85歳)は長年ご家族と同居されてきた方でした。 Aさんは足腰が弱く、手を引いて一緒に歩くなどの介助がないとうまく歩行できません。ご家族の方が悩まれていたAさんの認知症の症状は、昼夜逆転と幻覚症状でした。...
認知症の症状としてよく見られる行為には「徘徊」や「物忘れ」、そして「物盗られ妄想」があります。物盗られ妄想はどんな症状かと言うと、自分のお金や宝石などを実際には盗まれていないのに、「盗まれた」と思いこんでしまう事です。そして、中には「あの人が盗んだ」と、何も盗んでない人を勝手に犯人扱いしてしまう人もいる...