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デイサービスのキャンセルによって事業者が被る損失

 

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デイサービス利用をお休みする連絡が入るタイミング

 デイサービスを利用している方が利用日にお休みされる理由は様々です。例えば体調不良、病院受診、ショートステイ、月命日、習い事などなど。体調不良以外では事前に予定されている事が多いので、あらかじめお休みの連絡があったり、ケアマネージャーさんからの提供票に記載されていたりします。その他のイレギュラーな理由では、独居の利用者さん宅に家族が帰ってきているから休むとか言うケースもあります。

 体調不良では、「風邪を引いて熱が出ているから明日の利用は休みます」など前日までの事前に連絡があるケースもありますが、「朝起きたら熱が高くて咳も出ているので休みます」などと当日に連絡があるケースもあります。

 独居の方で電話もままならない場合には、送迎スタッフがお迎えにあがった時に、「体調が悪いから休みたい」と言われる時もあります。

デイサービスを休んだらキャンセル料を取れるのか

 デイサービスなど介護事業所ではキャンセル料の規定を設けています。それらは契約書や重要事項説明書に記載されており、その金額などは事業所によって異なりますが、当日のキャンセルには何らかのペナルティを記載しているところが多いです。

 しかしながら実際には、当日にキャンセルがあったり、ひどい時には連絡もなく当日お休みされたりしたとしても、契約書にはキャンセル料が設定されているにもかかわらず、そのキャンセル料を請求しないケースがほとんどです。

 その理由としては体調不良が一番多く、要介護者を対象とした業種であるが故にキャンセル料を請求するのに気が引けてしまう事が多いと考えられます。

その無断欠席、だれの責任?

 デイサービスではケアマネージャーを介して利用の予定をもらい、それに伴って利用者にサービスを提供しています。そのため、毎月の提供票に記載されている利用予定が変更になった場合、本人や家族から変更の連絡が入る場合もありますが、ケアマネージャーから連絡が入る事が基本となります。

 ところがこの変更の連絡、ケアマネージャーからも本人・家族からも入っていなくて、知らずにお迎えに行き、「今日は休みですが…」と言われるケースがあります。例えばショートステイが予定より延びたり、日程が変更になったりした時、お迎えに行っても本人はショートステイの利用中…という状況になります。

 家族がその場で謝ってくれる事が多いのですが、これはどう考えても予定を管理しているケアマネージャーの責任と思われます。しかし当のケアマネージャーは、「あっ、連絡忘れていました!」とさらっと言ってこられます。

キャンセルによって事業者が被る損失

 デイサービスでは、毎月ケアマネージャーから来る提供票や本人・家族から連絡される翌月の利用予定を元に介護スタッフのシフトを組んだり、食事や食材料の発注などを行います。

 利用当日の急なキャンセルでは、本来その方の利用があるためにより多くの人員を配置していたり、頼んでいた食事や調理する予定の食材が無駄になってしまう事があります。

 さすがに無連絡でのキャンセルですと、それらの損失を補うためにもキャンセル料は正規に請求したいのですが、ショートステイや病院受診での休みではその連絡責任はケアマネージャーにあるので本人には請求できず、かといってケアマネージャーに請求する事もできません。結局は事業所の損失となってしまうのです。

せめて急なキャンセルなく利用してほしいのが事業所の本音

 デイサービスでは指定を受ける際に、その施設の利用定員を定めています。例えば10名定員の小規模デイサービスであれば、1日に10名までしか利用できないため、基本的には各曜日とも登録者も10名までで抑えています。仮に日曜日も含めて1ヶ月31日間営業するとすれば、1ヶ月の利用数は最大でも310名までとなります。

 その中から、あらかじめ分かっている病院受診やショートステイなどによる休み、また入院中の方が居るなど、それなりに利用数が減る事になります。そこから更に急な休みや入院などが重なると、想定していた稼働率が大幅に減少する事もよくあります。

 そのため、できる限り利用者の方には元気で利用してもらえるよう、事業所は利用者の健康管理や事故防止に注意を注ぎ、利用者や家族も同じく健康や転倒事故などに注意をし、ケアマネージャーは利用者の予定をしっかり把握して的確に事業所に連絡してこそ、計画的な事業所運営ができる事になります。できる限り急なキャンセルはなく、利用予定日はみなさんが元気に利用してほしいと言うのが事業所の本音なのです。

[参考記事]
「デイサービスを利用する認知症の人が不穏になる時間は14時」

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