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薬の服用を拒否する認知症の人への対応。命に関わるので早急に

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 Eさんは旦那さんと自宅で過ごしていたのですが、旦那さんが1年前に他界され、精神的にかなり落ち込んでいました。食事を食べる事もままならず、自宅に籠る生活が続きました。

 訪問介護のサービスを利用しながら何とか生活をしてきたのですが、徐々に認知症による記憶障害が酷くなっていき、1人での生活は難しくなってしまいました。

 家族で相談した結果、息子さんの自宅に近いサービス付き高齢者向け住宅に入居する事になりました。

集団生活が苦手でなじめない

 Eさんは昔から集団生活が苦手だったので、なかなか他入居者と交流するのを避けるようにして過ごしていました。居室で一人過ごされる事が多く、行事やレクリエーションの参加も強く拒否されており、自宅の時と同様に、部屋から全く出ようとしませんでした。

 食事の際は食堂に来てくれる為、そこで明るい方や社交的な方と同じ食卓で対応してみましたが、「席を変えて欲しい」と訴えがありました。Eさんは色々話しかけられるのが嫌だと訴えられ、席の移動を行うことになりました。

 その後もEさんはなかなか部屋から出ようとする事はなく、状態は少しずつ悪化しているようでした。

認知症による被害妄想が出るまでに

 Eさんは「あの人が私の悪口を言っているから行かない」「お風呂場に置いてあった私のタオルを汚されたからお風呂には入らない」等、言っている事がだんだんと妄想の内容になっていきました。

 ご家族に顔を出してもらったときには一緒にレクリエーションの見学をしてもらうようにしたのですが、「あの人が私をバカにする」「あの人がわたしを殴った」等と家族にも妄想話しをするようになり、最終的には大事な薬も「これで私を殺すつもりだろう」と拒否をするようになってしまいました。認知症がかなり進行しているのではいかとご家族も心配をしていました。

 事態を深刻に考えた職員は、Eさんの対応について急きょ話し合いを行いました。

どのように薬を服用してもらうか、その対応は

 もともと性格的に集団生活が苦手な人ですので、これに関しては無理やり交流をさせるのは止めました。しかし、とにかく薬だけは飲んでもらわないといけないので、そこについての対応方法を話し合いました(薬は高血圧、便秘の薬、漢方薬)。

 無理に飲んでもらおうとすれば不穏が強くなってしまうので、自ら飲んでもらう方法を考えていきました。

 Eさんが拒否なく自分から行う事は「食事」でした。食事に関しては食堂に来たり来なかったりとはありますが、しっかり食べています。そこで職員は、医師に相談して食事の際に食べ物に薬を混ぜて対応する事に決めました。掛かりつけ医は「薬は汁物やヨーグルト等に混ぜて服用してもらうといいです」とのこと。

 しかし薬の苦み等で食事すら拒否をするようになるのではないか?という懸念もありましたが、状況的に他に対応方法を考えられなかった為、一回試してみてダメであれば改めて対応を考えることになりました。

実際に行いその後は?

 試したその日の夕食は食堂まで来られた為、スープに混ぜて対応する事にしました。Eさんはそれをいつも通りに召し上がり、これと言った訴えもありませんでした。

 翌日も同じ対応をしましたが、特に問題なく食べられていたので、なんとか薬を服用して頂ける状態になったのです。その後も薬の服用は、食事に混ぜる対応をとって何とか服用してもらっていますが、部屋から出ない状況は相変わらず続いています。

 職員は介護拒否の対応については、「無理強いしない事」「拒否があったら何度も誘わない事」のルールを決めて対応しています。しかし、薬の拒否だけは例外で、命の危険に直結するので、早急の対応・話し合いが必要です。

[参考記事]
「認知症の代表的な薬とは?」

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