特別養護老人ホームで死を看取る。病名は硬膜下血腫でした
地域密着型の特別養護老人ホームに入居されていたTさんは、硬膜下血腫のため92歳でこの世を去りました。笑顔の可愛いお婆ちゃんでした。 入居してからほぼ毎日、旦那様が面会に来ていました。旦那様は入居前から末期の癌だったのですが、Tさんが何かを訴えれば何でもして下さります。これは後のTさんにとって、良いこと...
地域密着型の特別養護老人ホームに入居されていたTさんは、硬膜下血腫のため92歳でこの世を去りました。笑顔の可愛いお婆ちゃんでした。 入居してからほぼ毎日、旦那様が面会に来ていました。旦那様は入居前から末期の癌だったのですが、Tさんが何かを訴えれば何でもして下さります。これは後のTさんにとって、良いこと...
私が小規模多機能ホームで働いていた頃に出会ったMさん(77歳女性)のお話です。私が勤めていた小規模多機能ホームの概要を簡単に説明しますと、登録人数29名の地域密着型施設で、登録された利用者様は訪問・通い・宿泊のサービスを同一施設で受けることができます。 小規模多機能ホームへの通いを勧めるが拒否 Mさん...
以前グループホームで働いていた時に、夫婦二人で入所している方がいました。旦那さんはレビー小体型認知症で要介護1、奥さんはアルツハイマー型認知症で要介護3でした。 二人は、施設に入る前は二人暮らしをしていたのですが、同じ時期に二人とも認知症を発症してしまいました。道に迷って警察に何度も保護をされたりした...
夜中に暴れ出したAさん Aさん(90才の女性)は消化器疾患で入院をしましたが、認知症があるため入院していることを理解できていないようでした。私は看護師として内科病棟の経験が長いので、認知症の患者様は多く見ていましたので、90代で認知症のある方はさほど珍しくもありませんでした。 Aさんは認知症はあるもの...
Kさん(96歳女性)はアルツハイマー型認知症で特別養護老人ホームに入居しています。 下剤以外の薬は内服しておらず、認知症以外の病気はありませんでした。そのため、自分で食事を食べることと歩くことはできます。ただ、認知症が重度の為、話が噛み合わないことも多くあり、コミュニケーションをとることは容易ではあり...
Cさんは80代の男性で、アルツハイマー型の認知症があり、私が特別養護老人ホームで働き始める以前から入所されていた方でした。 数年前までは奥さんと二人で生活されていましたが、奥さんも高齢になり、Cさんの認知症の症状が進んできているため、特別養護老人ホームへ入所されたという経緯を聞いていました。 Cさん...
Dさんは、90代の女性でアルツハイマー型認知症と診断されています。アルツハイマーの症状は進行しており、毎日のようにテレビショッピングなどで商品を注文していました。 Dさんは在宅では一人暮らしをしておりますが、娘夫婦が近所に住んでいます。しかし、いくら買い物のし過ぎを注意しても一向に収まりませんでした。娘夫婦は自分た...
有料老人ホームに入所されていた78歳のNさん(女性)のお話をします。Nさんは四人姉妹の末っ子に生まれました。農家にお嫁に行き、二人の娘さんを育て上げました。50歳の時に旦那さんを亡くされ、長女親子と暮らしていましたが、その長女も亡くなりお孫さんと暮らしていました。 Nさんは軽度の認知症を発症されていましたがお孫さん...
今回は89歳の男性(Aさん)のお話をします。お子さんはおらず、長年奥様と二人で生活されていらっしゃいました。戦時中は軍属の研究職として働き、戦後も長く研究者として仕事をされてこられた方で、ご自宅には学術書や専門的な書籍がたくさん並んでいます。 10年前に奥様が認知症を発症され、訪問介護を受けながら夫で...
「いけないことだと分かっていても、どうして良いの分からない」 認知症対応型のグループホームに入居されていたN(70代女性)さんの口癖でした。 Nさんは比較的軽い認知症で、入浴も排泄も全て自分で出来る方でした。グループホームですから、食事の買い出し、更には調理も全て自分たちで行ないます。Nさんはその即...