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認知症によるうつ傾向が訪問介護、訪問リハビリで改善

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軽度の認知症のあるAさん(80代男性)は自宅で娘夫婦の介助を受けながら、基本的な動作は自立され、排泄などもご自分で行われていました。
認知症によるうつ傾向が見られましたが、その他の周辺症状は見られませんでした。
そのAさんですが、転倒による腰椎の圧迫骨折により3ヶ月間病院に入院されてから、様々な問題が現れてきました。

介助が必要になりうつ傾向が悪化・・・

骨折は入院中に治癒したものの、その後のトイレや入浴などに介助が必要になりました。
幸い日中、夜間ともにご家族がいるため、在宅介護が可能でした。
しかし、Aさんは介助中も少しのことで大声をあげたり、かんしゃくを起こしやすく、時には食事などを拒否するようになりました。
居宅介護支援は住宅改修や福祉用具のレンタルを行っていたのですが、家族の協力もありその他のサービスは利用されていませんでした。
通所のサービスはAさんの拒否があり、なかなか実行に移すことが困難でした。
Aさんは元々友達も少なく、家族との会話も減っていたため、うつ傾向はますます強まり、自室へ引きこもることが多くなりました。
また、活動量が低下して筋力が落ちていたため、介助量もそれに比例して増えていきました。

専門職が介護方法への助言

家族から相談を受けたケアマネジャーは訪問介護、訪問リハビリに依頼し、専門職種による評価と介助を実施しました。
まず、本人様の体の動きを訪問リハビリの理学療法士に依頼し評価してもらいました。
また、家族の介護を実際に見せてもらい、家族の介護方法への助言も行いました。
そこで、問題点として上がったのは、家族はAさんが自分で動けるところまで介助しており、Aさんが自分で行おうとしても、危ないから、時間がかかるからといった理由で行わせようとはしていませんでした。
専門家の評価の結果行ったことは以下のことです。
〇介助が困難となりつつある入浴で訪問介護を導入
〇日常生活動作の練習を訪問リハビリで実施
〇動作は可能な範囲でAさんに行ってもらい、自分で少しでも動作が出来た時にはしっかりと賞賛し、成功体験を積み重ねてもらうように家族に助言
家族にもしっかりとAさんのできる動作や介助の方法を伝えて、日頃から実践してもらうようにしました。

Aさんの顔に笑顔が。大声や拒否も減少。

訪問サービス導入後しばらくはなかなかAさんに変化は見られず、家族への大声や介護拒否も見られていました。
しかし、1ヶ月後に、今まで入浴で上手くまたげていなかった浴槽に一人でなんとかまたいで入ることができた頃から、Aさんに変化が見られました。
家族に対して大声をあげることがほとんどなくなり、以前趣味で行っていた庭の盆栽などの話をするようになりました。
そこから、ご家族もAさんのできることを尊重し、積極的に賞賛しながら関わりを続けられました。
するとAさんの表情も明るくなり、盆栽などの世話を行われるまで活動的になられました。
今回の事例では本人様のできることを奪わず、適切な介助を行うことで、失われた自信を少しづつ取り戻していただいた結果として、うつ傾向や大声や介護拒否といった周辺症状の改善につながったのではないかと思います。
ご家族が誕生日に新しい盆栽を買ってプレゼントされた時のAさんの笑顔を今でも鮮明に覚えています。

[参考記事]
「認知症の周辺症状ってどんな症状なの?」

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