認知症に関する悲しい事件(殺人事件)がニュースになることがありますが、介護(ケア)というのはそれほど大変なことなのです。そこで、少しでも参考になればと思い、介護(ケア)のポイントについて6つ紹介します。
介護(ケア)のポイント1つ目
認知症の方に対するポイント1つ目は否定しない事です。認知症の方は否定されることで不安が増強したり、イライラが増します。このイライラが増すのは、否定された事に対する不満や自分の気持ちを理解してくれない事に対しての気持ちの表れです。
ですので、認知症の方が発言することに対して「うなずき」を入れたり、同感する事で認知症の方は安心感を得る事ができます。
介護(ケア)のポイント2つ目
2つ目はこちらの思い通りにさせようとしない事です。介助者にとっては「食事の時間を守って欲しい」とか「夜になったら寝て欲しい」などこちらの段取りに沿って行動して欲しいと思うのは当然のことです。ですが、これはかなり困難です。
介助者の思い通りになって欲しいと思えば思うほど、やってくれない時のイライラ感が増幅していきます。そうすると虐待に繋がりやすくなりますので、「人生と同じで思い通りにならないもの」と最初から覚悟を持ってください。
介護(ケア)のポイント3つ目
3つ目は、認知症の方がイライラしているときは、少し離れて様子を見ながら援助してください(見守りケアと呼びます)。無理矢理イライラを抑えつけると怒りは増強してしまい、さらに状況が悪化してしまいます。
しかし、目を離しすぎてしまうと徘徊して迷子になってしまったり、自傷他害してしまうこともあります。ですので、少し離れところで観察しながら、危険を及ぼす場合は声かけを行いながら回避してください。
介護(ケア)のポイント4つ目
4つ目は認知症の方が自分で出来ることはやってもらうことです。介助者は本人が出来ることまで親切心でやってあげたくなりますが、リハビリの観点からも良くありません。例えば洗濯物を畳めるのならばやってもらいましょう。
介護(ケア)のポイント5つ目
5つ目は出来るだけ認知症の方に「快の刺激」を与えてください。一番簡単なことは褒めることです。「スゴイね。良くできたね」などと小さなことでもいいので褒めてあげてください。
また、1つ目で説明した「否定しないこと」も快の刺激には大切です。くれぐれも「不快の刺激」を与えないようにしてください。
介護(ケア)のポイント6つ目
6つ目は限界まで背負わないことです。最近のニュースで認知症の妻(79才)を夫(82才)が殺害する事件がありましたが、理由は介護疲れです。50才の息子も一緒に介護をしていましたが、仕事で留守にしていて、その時間は2人きりだったそうです。
こうなる前に市町村が設置している地域包括支援センターなどに相談してください。地域包括支援センターは市町村が医療機関や社会福祉法人に委託して運営されていますので、様々な相談に乗ってくれます。
以上6つのことを心がけて介護を行ってください。
[参考記事]
「幻覚で悪魔が見えるレビー小体型認知症の女性への対応」
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