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介護施設でよく見かける高齢者の子供返り

 

皆さんは高齢者の子供返りという言葉を聞いたことがありますか?昔はしっかりしていたおじいちゃんおばあちゃん、でも長生きして歳をとるにつれて子供のようになっていくということなのですが、介護施設で長年働いていると子供返りをものすごく感じることがあります。

実際に子供返りとはどういったことかを今回は説明していきます。

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必要以上に甘えるようになる

必要以上に甘えるようになることはまさに赤ちゃんにみられる行為ですが、認知症高齢者の方にもよくみられます。

自分で歩くことができるのに、手を引いてくれ。
体はしっかりと動かすことができるのに、服を着せてくれ。
他にも自分で出来るのに「ごはんを食べさせてくれ、歯を磨いてくれ」など、様々なことがあります。

しかし甘えられる高齢者の方の要求をすべて聞くのはあまり良い事とは言えません。なるべく自分で出来ることはしてもらうことで、その方がもつ機能の低下を防ぐことができるからです。

自分に注目して欲しくなる

子供が自分にかまって欲しいが為に、ちょっと意地悪をすることがありますよね。私が勤めている介護施設でも全く同じ事をされる人がいます。まさに子供のように、お茶をこぼしてみたり、大声を出して意味不明なことを言ってみたり。その人の近くで話を聞いてあげるとそういった行為は全くしなくなります。

しかし、その後に他の人と話したりして、相手をしなくなった途端に嫉妬して上記のような行動をされます。仲のいい話相手がいるだけで落ち着いて穏やかになられる方もいますので、もしそのような方がいらっしゃいましたら、仲のいいパートナーを見つけてあげるのもいいかもしれません。

尿・便失禁が増える

認知症高齢者の方には多くみられる失禁。認知症の方でなくてもちょっとした失禁はあります。もちろんほとんどの方は自分の意思で失禁するわけではありません。

しかし、中には「自分に注目してほしいため」にわざと失禁をするというケースもあります。子供は自分に注目して欲しい時には無意識的に「おねしょ」をする場合があると聞いたことがありますが、それと同じ意味合いがあります。

言語が話せなくなる

これは認知症高齢者の方の一部にみられます。認知が進むことによって、言葉を忘れていまい、「あーあー」「うーうー」とまるで赤ちゃんのような言葉しか話せなくなってしまいます。

言葉を話せなくなってしまったからと言って理性まで失ってしまったわけではありませんので、赤ちゃんをあやすような対応はせずに、しっかりと高齢者としての対応をとっていかないといけません。

まとめ

このように不思議なことですが、高齢者の方は確実に子供返りしていきます。

ここで注意してほしいのは、子供のようになってしまったとしても、人生の先輩であることは間違いありません。認知症高齢者の方に対して軽蔑したような態度をとったり、子供をあやす様な接し方をする介護職員が中にはいますが、介護職員としてそのようなことは決してしてはいけません。

認知症になってしまったとしてもその人を一人の人間としてしっかり尊重してあげることが重要です。長生きしていくと自分自身にも必ずそのような時期がやってきます。そういったときにどのような対応をとってもらうのが嬉しいのか、どういった対応をしてもらいたいのかを考えることで、子供返りしてしまった高齢者に対する関わり方はおのずと見えてくるでしょう。

[参考記事]
「オムツをいじり、陰部に白癬菌が増殖している認知症入居者への対応」

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