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入浴を拒否される認知症の人へは美空ひばりの歌が効く?

 

 今回は入浴を拒否される認知症の人への対応についてお話します。

 認知症のIさん(80代女性)は、グループホームに入居してから3年の利用者さんです。

 グループホーム入居前は一人暮らしをされていました。社交的な明るい性格で、認知症発症後も友人に会って活発に過ごされていましたが、金銭面でトラブルが続く様になり、友人との関係も疎遠に。そのうち近所でもトラブルを起こすようになり、グループホームに入居されました。

 Iさんは日常的な動作は自立され、意思疎通も取れる方です。入居当初から着替え・歯磨き・手洗い・入浴など衛生面に関わる事だけは自ら積極的にやる事はなかったので、いずれも職員が介入していました。

 特に入浴については、毎回拒否がありましたが、人を変えながらお誘いをする事で応じていただける事が多かったです。入浴中のIさんは、ゆっくりお湯につかって気持ちよさそうに過ごされていたので、入浴が嫌いという訳でなさそうでした。

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入浴拒否のきっかけと対応策

 そんなIさんですが、急に入浴に応じていただけなくなってしまいました。きっかけはIさんが親しくしていた職員の退職です。その日から他の職員への態度も変わってしまい、怒りっぽくなっていきました。入浴のお誘いに関しては「うるさい!」「やってます!」「あっち行け!」などと断わるようになりました。人を変えて対応をしても、更に怒らせてしまい、手を出すようになっていきました。

 「Iさんは職員に対して不信感を持つようになったのではないか?」と感じた事から、Iさんと少しでも関わりを持てるようにしていきました。職員と二人で過ごす事は嫌な様子でしたので、Iさんと別の利用者さんがお茶を飲まれている席にそっと同席させていただく事から始めました。

 すぐに特別な効果は見いだせませんでしたが、一緒の空間に職員がいる事に慣れてくれるだけで良かったのです。次第に効果が現れ、以前の様な人を変えての対応ができる様になっていきました。

 そして、Iさんの好きなものについて話し合い、入浴のお誘いに使えるものはないか考えていきました。その中で出た「歌が好き。」「美空ひばりが好き。」「特別に気に入っている人形がある。」「お菓子が好き。」という所に着目し、入浴時に試してみる事にしました。

 まずはスムーズに脱衣所へ誘導する事が最初の難関でした。脱衣所からはIさんが好きな美空ひばりを流してみる事にしました。脱衣所から聞こえる美空ひばりの歌に「あれ?何か聞こえますね。一緒に行ってみませんか?」とIさんに声を掛けると「本当ね。」とIさんは職員について来て下さいました。

 脱衣所前になると、音楽に合わせて美空ひばりの歌を口ずさみ、気分良くなられていましたが、脱衣所に入り、入浴という事が分かってしまうと急に連れてきた職員に対して反抗的な態度を取り、怒り出してしまいます。

 そこで、待機していたもう1名の職員と交代することで、Iさんの気分を変えるようにしました。それでも上手くいかない時は、お菓子をお出ししたり、お気に入りの人形をお持ちしたりする事で気分が変わり、スムーズに入浴を終える事が多くなりました。

 今の若い人が老人なり、施設でお世話になる時にはもちろん美空ひばりではなく、AKBとかになるのでしょう(笑)

※Iさんの場合、美空ひばりの「川の流れのように」が一番効果がありました。


[参考記事]
「入浴拒否をする認知症利用者に対して入浴率が高かった方法とは」

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