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認知症による弄便(便をいじる)への対応は分かっていても失敗する?

 

 認知症の人の行為の1つに、弄便(ろうべん)があります。文字どおり「大便をいじる、さわってしまう行為」です。

 今回は、私の実体験として、弄便行為があるとわかっていながらも、対応に失敗してしまった事例をご紹介します。

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弄便は「排泄物による不快感によって生じる?」という説

 弄便に関する失敗体験談をご紹介する前に、ご紹介しておきたい話があります。それは認知症の人の弄便は「排泄物(特に大便)がおむつや紙パンツ内(紙パット類も含む)に出てしまい、その不快感によって生じる行為」という説です。

 「大便がおむつや紙パンツなどの中に出てしまった(排便された)」ので「大便が付着した不快感を感じているけど、認知症の人は例えば『大便が出たから、紙パンツを変えてください』というような表現ができない(認知機能の低下によって)」から「おむつや紙パンツの中に手を入れて大便を弄ってしまうのではないか」という話です。

 これは、決して間違いではない説だと、介護に携わる者として感じています。

おむつ交換時、弄便の対応に失敗した体験

 さて、話は本題へと戻ります。

 私が働いていた施設の入所者であったT様は認知症があり、かつ身体機能も低下しており、食事は離床し車いすで食堂で召し上がっています。そして排泄はベッド上でのおむつ交換です。

 T様の入所前の事前情報で「弄便」があるということは知っており、また普段のおむつ交換で排尿のみのときも、陰部に手を伸ばされる行為が日常的にあったので「おむつ交換時に陰部に手を伸ばすかも」という予測は常にしていました。

 ところが、今回、私が失敗してしまった対応(失敗体験)は、おむつ交換時の大便の量の多さ、そしてT様のズボン類まで汚染されてしまった際、数秒間どのように交換しようか悩んでいたときに発生しました。

 T様の手がすっと陰部に伸びたと思ったときには、もう手遅れでした。T様は見事に陰部の奥の大便に手をつっこまれ、手の指が大便まみれになってしまいました。

 私は、おむつ交換時に必ず持ち運ぶ清拭用の布でT様の手を拭きましたが、弄便行為があることを、事前にも日常的にも知っていたのに、わずか数秒の間にやられてしまった(表現が不適切かもしれませんが)と、対応の失敗を反省したのでした。

 不幸中の幸い(?)だったのは、T様が大便がついた手で掛け布団や、ベッドのサイドレールなど、他のところを触らなかったことです。仮に触られていたら、おむつ交換プラスシーツ交換やサイドレールの清掃と消毒までしなければならず、T様への対応にかなりの時間を割かなければいけなくなってしまいます(決して認知症のT様に何か物申したい旨の記載ではありませんので、誤解の無いようにお願いします)。

 T様の手に付着した大便の拭き取りと、おむつ交換だけで終わって、正直ホッとした私でした。

弄便への対応失敗体験談 まとめ

 事前にも、日常的にも陰部に手が伸びると意識していながら、おむつ交換をどのようにやるか考えていた数秒間の間にされてしまった、弄便への対応失敗体験談をご紹介しました。

 このような場合でも、介護士は認知症の人の尊厳を守りながら対応する必要があり、また「陰部に手を伸ばさないでください」とお伝えしたことを理解してくださる人であれば認知症では無いとも言えるので、関わり方には認知症の人への配慮と工夫が必要になります。

 今回ご紹介した失敗体験談が、認知症の人の弄便行為に対する対応の参考になれば幸いです。

[参考記事]
「認知症介護:便を顔に塗る弄便や便を食べる異食行為への対応(実例)」

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