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認知症による暴言は職員の対応の仕方により変わる

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 認知症には様々な症状がありますが、今回はその中から暴言を取り上げます。私が介護の仕事をする中で体験した症状例、解決方法について紹介します。

介護者の支援を強く拒否する

 Aさんは脳血管障害の影響で認知症(脳血管性認知症)になり、記憶力や理解力の低下が見られていました(参考記事「脳血管性認知症ってどんな症状があるの?」)。介護施設に入居しましたが、自分からは積極的に着替えや歯磨きを行わないため声掛けが必要な状態です(声を掛ければ自分で行う事が可能な状態です)。しかしAさんは介護者からの「着替えませんか」「食後に歯磨きをしましょう」といった声に対し「うるさい」「あっちにいけ」等、大声を上げて強く拒否します。清潔保持のために重要だと説明しても応じず、汚れた衣類のまま過ごしたり、歯磨きを1日行わずにいる事もあったのです。

 老人ホーム内では、ほとんどの職員がAさんに近づきたくない状況で、中には叩く等の暴力行為を受ける職員もいたため、今後の対応について「どのようにしたら良いか」大きな課題となったのです。

今後の対応について検討する

 私を含め介護職員はAさんを介護をするにあたって、認知症の影響で理解力が低下していることや、見当識障害で現在自分がいる場所が理解できず混乱していることを認識する必要がありました。

 Aさんの今後の対応について話し合った職員会議では、「急に着替えましょう、歯磨きしましょう」と声を掛けても何故行う必要があるのかを理解できず拒否につながるのではないかという意見が出ました。

 また、Aさんのペースを無視して介護者が急かすように着替え等を促した事やAさんが「待ってて」と言っているのに職員が自分の仕事の都合を優先していた事実も判明しました。認知症の方の暴言は単純に認知症の影響だけと考えず、介護者側にも対応に問題があるか考える必要があるのです。

 そして、会議では職員の中にはAさんと和やかに雑談し、全く拒否をされない人もいることが分かりました。拒否をされない職員は「丁寧な言葉遣い、穏やかな口調を心掛けて介護をしている。他の職員は言葉遣いが原因で拒否をされているのではないか」と話していました。

そこで
〇介護に入る時間を増やし、まずは雑談から入り、徐々に着替えや歯磨きを促す事

〇丁寧で穏やかな口調で話し掛ける事

〇それでも難しい場合には別の職員と交代したり、同じ職員の場合には時間をずらして対応する事
になりました。

対応の変化によって暴言が落ち着く

 職員が口調や言葉遣い等を注意して対応したところ、大声を上げたり、支援を拒否する様子は見られなくなりました。Aさんの場合、職員の態度に問題があって暴言が発生していた可能性があります。認知症であっても不快や怒りといった感情はしっかりしており、「何も分からない人」という思い込みは避けなければいけません。認知症で支援が必要な人を見下すような態度も許されない事です。

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