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認知症による失禁対策について解説。いつもと違う仕草を観察

 

アルツハイマー認知症の60代のN様(女性)は、元看護師として大手病院で勤務をしていました。ご主人が50代で脳梗塞で倒れ仕事ができなくなり、病院と自宅で療養生活を送っていました。

看護師をしながらご主人の介護を行う中、N様も軽い脳梗塞になり看護師を辞め、ご夫婦で自宅療養しながら互いに通院生活を送っていました(子供は授かることがなく、妹は北陸で家庭を持ち、がん治療に取組まれています)。

N様は自宅でのんびりと療養している生活を送っている時に認知症を発症しました。当時60歳でした。認知症を患うことになり、自宅でご主人様の介助が徐々にできなくなり、デイサービスに週2回通所することになりました。

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施設利用開始

当初は若いながら見当識障害の傾向が見られました。「自分の居場所、日時が分からなくなる」、「人の名前が分からない」事がありました。我々は同様な利用者が他にもいるため、特別に気にすることもなく業務を行っていました。

N様に対して声掛けで今日の日付、今居る場所など、一日に何度か問いかけをしました。また、興味のあることを引き出したり、昔の看護師時代の話を何度となく話してもらうことも頻繁にありました。

認知症が進行

施設では尿意があるとN様は自力でトイレを利用していました(利用時間内でおよそ2-3回の利用)。ある日、朝の送迎で迎え行くと、寝ていたパジャマのまま出てきましたが、尿臭がとても強く感じたことがありました。「寝ている時に失禁してしまった」、「トイレに間に合わなかった」という事はあることですが、この時には尿をした事が分からないようでした。また、臭いも感じていない様子でした。

さらに、この時期にはご主人様もN様の尿臭について感じていませんでした。ケアマネージャーと相談し、今回だけかもと考え、様子を見ることにしました。この時、夫婦共に認知度が進行していたことは間違いないと思います。

尿意が分からない

その後、施設利用時、いつもトイレに行く時間になっても行かなくなり、「失禁」をした事がありました。しかもN様は気づくこともなく、スタッフが椅子から尿がこぼれているのを発見し、H様を他の利用者に気づかれないようにトイレに連れて行き対応しました。

我々はもしかしたら「尿意が分からなくなっている」もしくは「トイレの場所が分からなくなっている」のではないかと疑い始めました(ここで安易に紙おむつを活用してしまうと、取るのが難しくなります)。

施設利用のない日にケアマネージャーがN様宅へ訪問した際、自宅での様子を伝えてもらうことになりました。すると、N様のパジャマが尿で黄ばんでおり乾いていました。尿をしたことも感じなくなっているため、不衛生な状態が続き、肌が荒れていたと連絡がありました。

紙おむつ(リハパン)の活用

ケアマネージャーと相談の上、就寝前に「紙おむつ(リハパン)」を活用してもらい、様子を見ることにしました。幸い、ご主人様は理解ができた為、ご協力していただきながら取組始めました。

施設利用の朝、洋服を着替えている間、待っていました。すると、おしりが以上に膨らんでいました。紙オムツ(リハパン)が排尿でパンパンに膨らんでいました(毎回、記録しました)。即、「紙おむつ(リハパン)」を取り替え送迎車に乗り込んでいただきました。

施設内では、声掛け対応

就寝している時の排尿は仕方ないかと考えました。ただ、施設内では、いつもトイレを利用する時間に職員の声掛けでトイレに連れて行き、便座に座っていただきました。すると、排尿が出来ました。

また、尿意があるときには、いつもと違った仕草があるのではないかと、全員で観察しました。すると、周りをキョロキョロする仕草が見つかりました(従来は見られなかった仕草です)。この仕草の時にトイレに連れて行き検証しました。ズバリ当たりで、きちんと排尿をしていました。日々、認知症も進行する為、普段と違う仕草が見られたら新しいサインかも?と、注意深く業務を行っています。

その後は排便も

今までは排尿のみでしたが、排便も紙おむつ(リハパン)を活用することで用を足すことになりました。就寝時、排尿便をしても意識がなく、臭いにも感じないようになりました。利用日には職員が早めに迎えに行き、状況を把握した上で対応しました。

しかし、時間的、サービス提供外の行為となってしまう為、ケアマネージャーに相談し、施設利用日の朝にヘルパーを利用してもらうように提案しました。ヘルパーの活用によってN様は清潔を保つことが一時的に出来るようになりました。

しかし、ご主人様の認知症も進行しており、夫婦共にヘルパーを活用しながら施設利用を行っています。現在、ケアマネージャーがN様の自宅を売却してご夫婦で介護施設への入居を検討しているとの事です。

認知症は進行します。常日頃、いつもとは違った仕草、行動、発言など注意して観察し記録に残しておくことが、早期対策の予防方法と考えています。

[参考記事]
「認知症高齢者の介護の実例「ゴミ箱をトイレと勘違い」」

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