認知症の人に対する「排泄のプライバシー」をどう守るか
今回紹介するのは特別養護老人ホームで暮らすTさん。中等度の認知症のある70代男性です。Tさんは日中、歩行器で移動しており立位時、移動時には見守りが必要です。 一度見守りがないところで自ら立位を取り、転倒した経過があります。それ以降はTさんが立ち上がった時には職員が声をかけるようにしていました。 普段は温厚なT...
今回紹介するのは特別養護老人ホームで暮らすTさん。中等度の認知症のある70代男性です。Tさんは日中、歩行器で移動しており立位時、移動時には見守りが必要です。 一度見守りがないところで自ら立位を取り、転倒した経過があります。それ以降はTさんが立ち上がった時には職員が声をかけるようにしていました。 普段は温厚なT...
Aさん(男性80代、脳梗塞後遺症(左麻痺))は数年前に脳梗塞を発症し、病院に入院しました。 発見が早かったのでスムーズに治療ができ、さらにリハビリもすぐに開始していたので身体状況も改善し、左に軽い麻痺が残る程度で杖歩行まで回復して退院しました。 もともと自宅ではソファーに横になってテレビを観ている生...
この記事では「認知症の人は普段のことは良く忘れるのに、安心・安全を脅かす記憶は保たれやすい事例」をお話します。これは人に対してだけではなく、これからお話しするリハビリに関しても同じです。 認知症を発症した方の主症状として、程度に違いはあるものの短期記憶障害は常にみられると言っても過言ではないと思います...
今回は認知症高齢者の失禁・失便を見つけた時の対応についての事例を紹介します。 Yさん(82歳・女性)は入居当時から認知症の症状がありました。でも日常生活には支障はなく、トイレもご自身で行ける方なので特に問題はありませんでした。 しかし、認知症が進行してしまい、トイレの場所が分からずに部屋の中で失禁や...
認知症の人の周辺症状は様々ありますが、今回ご紹介する事例はトイレ介護に関する実体験です。 私が勤めている認知症のご利用者様は「トイレで排尿せず、廊下の決まった場所で排尿してしまう」ため、その対応策に介護士チームは苦労しました。 では一体、介護士チームはどんな対応策をとったのでしょうか?ご紹介していき...
Dさん(70代男性)は介護度2でデイサービスを週3回利用し、妻との2人暮らしです。前頭側頭型認知症の診断は受けていたのですが、特に問題行動がなく過ごしていました。 デイサービスも男性利用者が多いという珍しい所で、囲碁や将棋、マージャンなどを楽しくしていました。身体状況も自立し、日常生活も支障なく過ごし...
こちらで紹介させていただくのは特別養護老人ホームで暮らすTさん50代。比較的軽度の若年性認知症の男性です。これといって目立った周辺症状はありませんが、入所時から表情が硬く、塞ぎ込みがちで言葉でのコミュニケーションが取りづらい方した。奥さんと娘さんが面会に来てくださることが多かったですが表情が変わることは...
夜中になると認知症による幻覚や幻聴に悩まされるHさん(84歳・男性)。身内もおらず、お一人で暮らされていました。 私は地域の相談員をしているのですが、ある日、近所の方から「最近Hさんが夜中に『火事だー!!』と叫んだりフライパンを鳴らしたりしてうるさい。どうにかならないか。」と電話がありました。 とり...
今回はアルツハイマー型認知症の90代女性の徘徊のお話をします。長年息子さんが在宅介護をされていましたが、勝手に外に出て危なかった経験もあり、介護老人保健施設の認知症専門棟へ入所されました。徘徊も問題でしたが、強い介護抵抗も大きな問題の女性でした。 頻回な徘徊 彼女は入所当時は独歩ができており、常に徘徊...
認知症の人の症状は、介護系のテキストや座学で学ぶ一般論以外に、様々な症状が出現します。ときに「症状」というより「個性」と表現した方が良いのでは、と思うときもあります。 今回ご紹介する内容は、ご家族様には複雑な心境を与えてしまいますが、日常関わっている介護士にとってはありがたいような(?)エピソードとし...